日本ではここ最近NHKが放送している朝ドラが人気を博している。その朝ドラがなんと、海を越えある国に影響を与えたと言われているのだ。
その国と言うのがイラン。
イランでは過去、NHKの朝ドラ「おしん」が放映されていた時期がある。最近の若い人は知らないと思うが、ドラマ「おしん」は、放映当時日本で大きなブームに。
その物語はこう。舞台は明治時代。貧しい家庭に生まれたおしんが奉公に出され、その奉公先でいじめに逢いながらも、強くたくましく育って行く・・・・という物語。
その人気は凄まじく、ドラマ史で最も視聴率が高かったドラマとして有名でその平均視聴率は50%を超えた。そんなドラマ「おしん」。イランでの人気も凄まじかったのだ。
最高視聴率はなんと驚異の90%超え。
当時、戦争下にあったイラン国内でもおしんが放送されるときには、兵士ですら銃を置きリモコンに持ち替えた、といった逸話が残されるほどだったのだ。
更にこんな逸話も。
当時、イランでは大統領選挙が控えていた。そして、あるメディアが大統領に相応しい人という世論調査を行った。イラン国内外に問わず多くの著名人が並ぶ中、なんと第6位におしんがランクインしたのだ。
選挙権すら持たない子供が大統領に相応しいと答えるイラン人もなかなか凄いが、如何におしんがイランで人気を博していたのかが良くわかるエピソードである。
しかし、イランはイスラム教国家である。
イスラム教というのは女性の人権に厳しいことで有名であり、この事態を重く見たイラン政府はおしんの放送中止を発表したのだ。これに国民は大激怒。
おしんの放送継続を求めてデモ行進ならぬおしんクーデーターが起きたのだ。
結果おしんは放送が継続され、中止の発表をした大臣は辞任に追い込まれた。更に、当時のおしんの放送に感化されたのであろう。
識字率の低かった農村部の子供などに、無料で勉強を教えるおしんスクールなるものまで登場した。
果ては、そのおしんブームに乗っかる形である大学が「橋田寿賀子学科」という謎の学部を設立したところ、入学希望者が殺到するという、もはや訳の分からない事態にまで発展して行ったのだ。
中東は親日が多いとも言うが、もしかしたら「おしん」の影響があるのかもしれない。
信じるか信じないかは、あなた次第。
嘘の様な、本当の様な、良く出来た話ですね。 ま、確かに「おしん」は世界で(特に発展途上国で)大人気を博したそうで、上昇志向を持つ人々には一つのテキストの様に見えたのかも知れませんね。
日本は、有色人種の内で、最も近代化の進んだ国ですから、発展途上国の人達には近代化の一つの指針と映ったのかも知れません。